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アンテナ・無線に関する豆知識

保安用(感電防止)アース

■なぜ感電するの?

アースの図まずアースを取る目的の代表的なものは保安用、つまり感電防止用です。
一般家庭のコンセントには交流100Vの電気が供給されていますが、送電線にはもっと高圧の電流が流れています。これは送電を効率的に行う為で、変電所から送られてきた電気は電柱の上にあるトランス(変圧器)で100Vに変換されてから、一般家庭に供給されています。
実はこのトランス部分で電源の片側1本が大地へとアースされているのです。もしトランスに異常が発生し、高圧側の電気が低圧側(100V側)に混入してしまうと大変なことになってしまいます。


■機器の電位を大地電位と同じにするのがアース

アースの図一方、洗濯機側で大地にアースをとっていた場合、洗濯機の金属部分に人が触れていても漏電電流は人体に流れずにアースに流れようとします。
これは人体と大地の間にあるキャパシタンスやレジスタンスを介するよりも、アース線から直接大地に流れるほうが抵抗分が少なく、電流が流れやすいからだと言えます。つまり水は高きより低くへ流れ、流れやすい道で流れていくのと同じわけです。従って大地にアース棒などを打ち込み、それと電気器具の筐体(シャーシ)との間を電線でつなぐことにより、感電を防止する為のアース(保安用アース)となるわけです。
でもこれはアースの働きをイメージしやすいように説明するためのお話で、もっと専門的なお話をすれば、洗濯機などの機器とアース棒を導線で結ぶことにより、洗濯機のシャーシの電位と大地電位を同じ、すなわち等電位にしたことになります。従って漏電電流はシャーシまで流れたところで、大地に戻ったのと同じことになるわけです。

■無線機のアースは何のため?
ところでHF無線機等のリアパネルにはアース端子があります。そして決まって取扱説明書には「感電事故防止のため、また電波障害を防ぐため良好なアースを取ってください」と記述されています。それって本当なのでしょうか?
PL法などの兼ね合いから、とりあえず書いておくという感じもしないでもありませんが、ややおざなりにアースが扱われているようです。本当に無線機にアースは必要なのか?電波障害防止にはアースを取る必要があるのか?この疑問については別の機会に話したいと思います。

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